





A joint research between Miyagi University, Tokyo University of The Arts and Keio University, exploring potential applications of Urushi lacquer on architectural scale elements using coating brushing and robotics. 漆造形は乾漆(かんしつ)に代表される主に形態を形成する「構造的造形技術」と、表面に関わる「表面的装飾技術」の二つの技 術によって構成される。特に後者は伝統技法において「加飾」と 呼ばれ、現代では図案の意匠から加工まで主にひとりの職人によ って施されている。ここでは「優れた職人が必ずしも秀でた図案 を生み出すとは限らない」という課題を抱えている。筆者の一連 の研究では漆の表面装飾を「図案」と「加工」に分かち、いずれ もデジタルプラットフォーム上の技術として再解釈し、図案制作 には一般的なグラフィックソフトウェアを使用し、加工技術にレ ーザーカッターを取り入れることで漆加飾をデジタルメディア表 現の一つの手法として理解することを試みてきた。本報で は、漆塗りのもっとも基本的な技術である刷毛塗りのロボットア ームによる再現を試みた。